英語で恋するソングレッスン:「Be My Boy」で学ぶ心に響く英語表現(第4回)
🎧 英語で恋するソングレッスン:「Be My Boy」で学ぶ心に響く英語表現(第4回)
〜 曖昧だからこそ伝わる、心の余韻と言葉の間 〜
Words & Music: Kyoko Izumino
恋の気持ちは、ときに「伝えたい」のに「すべては言えない」もの。
英語のラブソングには、そんな“余白”や“心の揺れ”を表すフレーズがたくさん登場します。
今回のレッスンでは、以下の要素に注目します:
・“You know what I mean.” という語りかけ
・言葉で言い切らずに共感を誘う英文構造
・イントネーションと語順がもたらす“含み”のニュアンス
🎯 Point 12:“You know what I mean.” の万能さ
このフレーズは、「言わなくても伝わるでしょ?」「わかるよね?」という共感の投げかけです。
・“what I mean” は「私が言いたいこと」
・“You know 〜” は「あなたはわかっている」
あえてすべてを説明せず、“間”を生み出す表現ですね。
応用フレーズ:
- You know how it is.(わかるでしょ、そういうの)
- You get what I’m saying, right?(言ってること、伝わってるよね?)
📘 はっきり言いすぎないからこそ、気持ちが届く。そんなフレーズです。
🎯 Point 13:語順と音調がつくる“ふわっとした強調”
英語では、語尾や語順を工夫することで、柔らかく伝えることができます。
たとえば:
- That’s kind of what I was thinking.(なんとなく私もそう思ってた)
- Maybe you already know.(たぶん、もうわかってるかもね)
- It’s not like I’m saying I don’t care.(気にしてないってわけじゃないんだけど)
これらの表現は、“断定”を避けつつ心の輪郭だけを伝えるような言い回し。
恋や気持ちの変化をそっと伝える英語としてぴったりです。
🎯 Point 14:語りかけのトーンに宿る感情
「You know what I mean.」のような語りかけ型表現では、**イントネーション(音の抑揚)**がとても重要です。
→ 上がり調子なら「同意を求める感じ」
→ 下がり調子なら「心の奥からのぼやき」にも聞こえる
さらに、“you know” をセンテンスの途中に挟むと、**間をつくるための“ため息的表現”**にも。
例:
- I was waiting, you know, for a message or something.
(ずっと待ってたんだよね、連絡とか…)
📣 語りかけのトーンは、“文の意味”ではなく、“気持ちの余韻”として届きます。
ボーナス:言わないで伝える“気配の英語”💬 英語には、“感情を押し付けない”“察してもらう”表現が数多くあります。
例:
- I’m not saying I mind, but…(いやってわけじゃないけど…)
- If that makes sense.(伝わってるかな?)
- Anyway, I just thought you should know.(とにかく、知っておいてほしいなって)
これらは、はっきり断定せずに感情をにじませる英語表現。
“Be My Boy”の余韻にも、こんな風な語りかけるような親密さが漂っています。
- まとめ:音とことばの「間」にふれるレッスン
今回の3つの表現に共通するのは、**「伝えすぎないことで、伝える」**という英語の美しさでした。
・“You know what I mean.”
→ 共感と確認をそっと投げかけることば
・曖昧表現や回避構文
→ 言いすぎないことで気持ちの揺れを表現
・イントネーションや語調
→ 意味でなく“感じ”を伝える英語
英語はときに“直接的”なイメージがありますが、曖昧さや余白の言葉もとても豊かです。
“Be My Boy”の歌詞にも、そんな「言葉の間」がそっと息づいているのかもしれません。
いよいよ次回は最終回。これまで学んできた英語表現を自分自身の感情とつなげて、「あなたの言葉で想いを伝える」回です。
- “I wanna 〜” や “Be my 〜” を使った短い英語メッセージ作り
- 「リズム」「感情」「語順」を活かしたオリジナルフレーズ
- まとめ&“恋する英語”を書き出すワーク
恋のことばに宿る英語の温度――
最後は、それをあなた自身の声で感じとる時間にしていきましょう。
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